虚構


【月刊 DOG FOOD TOWN】

提灯汽車/腕まる区
パイプ椅子に座ろうと思ってたら先にアヒル座られてしまった、まあいいか立ってよう。
汽車の音ぽぽぽぽぽぽー
汽車の奥、屋台がある、提灯の灯り。
糸のように湯気が月にのぼってる。
夜は暗いですね、ええ、暗いのです、なので私は提灯を持って歩きます、暗闇を線路沿いにトボトボ歩くと奥で小さく灯りが見えてきます、その灯りは駅舎で、そこの汽車の最後尾は屋台になっています、しかし電気はないのでみんな提灯をもっていって屋台のうえっちょにつけて灯りにします。プロパンガスはあるんでコンロはあるんです、だから心配いらんですよ
ハトはみんな寝てる

【月刊 DOG FOOD TOWN】

なんかのタネ/鴨山千路

ある日道端でなんかの種を拾った、帰ったら庭に埋めてみよう。

仕事を終え帰宅し早速道端で拾った種を埋めて水をやる、すると土の中から電源コードが出てきた、「なんだこれ」と思ったがそんなことより電源コードを繋いだらどうなるだろうかという好奇心に駆られてそれどころではない、延長ケーブルを庭に伸ばし繋いだ。

何も起きない、兎も角待つ。

数分待っているとと土の中で聞いたこともない機械音が微かに聞こえる。土から蒸気も噴出し始めた。なぜかドキドキワクワクしている、ここ数年の中でも一番の刺激だ。
そのとき突然、"ゴゴゴゴゴ"鈍い音と共に蒸気をあげながら地面が割れ巨大な物体がせり上がってきた。 

SEIYUができた。